スペインを離れ、日が沈む地:マグレブへ。
世界最大の迷宮都市といわれる古都は、
日が昇る国、日本と対極にありながら、不思議な懐かしさのある街でした。
世界で一番大きな迷宮、モロッコの古都:フェズに着きました。
この見える範囲、すべてが迷路になっている、世にも不思議な街です。
わたくし、ずっと以前からモロッコに惹かれていました。タジン鍋やクスクスなどのモロッコ料理、
そして可愛らしい雑貨たち。サハラ砂漠のテント生活。
なによりそれらの独特な文化を生み出している多彩な気候と、この地に住む、ベルベル人です。
別名:日が沈む地といわれる北アフリカ・マグレブの広い地域に古くから住み、
侵略と戦い、混血を繰り返しながら逞しく生きてきた砂漠の民。ベルベル。
僕が何より彼らに惹かれるのは、様々な人種の混じった彼らの美しい容姿と
その手から作り出される装飾品の美しさです。
アクセサリーやマント、そして建築のタイルなどはイスラム文化と融合して
他の地域にはない、独特な雰囲気を醸し出しています。
フェズの迷宮の入り口。ブージュルード門。
土でできているため、ツバメたちが巣を作り、
夕闇の中、たくさんのツバメたちが飛び交う姿を見ることができます。
一歩中に踏み入れるとそこは、長い長いスーク(市場と工房が合わさったもの)の入り口。
歩いても歩いても終点にたどり着かない迷路の始まりです。
毎日遅くまで、フェズのスークでは
装飾品や日常使いの道具。食材などを買い求める人々でごった返します。
男たちは商売とゲームに興じ、女たちは買い物とおしゃべりに花が咲きます。
初めて見るのに、とても懐かしい装飾品の数々。
どこからとも無く聞こえてくるコーラン。
世界最大の迷宮では、今夜も同じ光景が続いていることでしょう。