芸術による町おこし、というとブームは落ち着き様々な批判を見かけるようになってきましたが、

ここ最近訪れている北九州の小倉という街はひと味違った試みをしてて期待できます。


 

 

小倉は福岡から電車で一時間。山口県との県境にあるところで

漫画バガボンドでもおなじみ、宮本武蔵と佐々木小次郎対決の地、巌流島を望める場所です。

ここは僕が日本一好きな商店街であるレトロな旦過市場や(違法建築なのでもうすぐ取り壊される。。)

それと連結する長大な商店街があり、その全てに美味しいお店がひしめいていて、

食生活満足度が非常に高い街でもあります。

 

 

そして移住やUターン組の若者による

センスあふれる雑貨屋衣料の店があり、

生活の質も高い。

 

そんな小倉が仕掛けているのは、パフォーマンス。

舞台芸術です。有名な作家さんのアート作品を展示して人に来てもらうという手法ではなく

市民それぞれがアートの担い手になって踊り、歌い、演じます。

 

 

例えば地元の航空会社、スターフライヤーと一緒に踊ったり。

 

 

 


 

商業施設だって小倉市民の手にかかればダンスホール。

ショッピングモールを市民がジャックして、店舗内で勝手に踊り出します!

買い物に来ていたお客さんもどんどんジョインして最後は大盛り上がり。

否定や批判から入らず、まずは楽しむ。九州の人のこういうところに可能性を感じます。

 

 

個人的に、アートで町興しというと、

大きな資本が高名な人の作品を使い、外の人を呼びこむというスタイルを思い浮かべるけれど、

その仕組の中に昔から住んでいる街の人が積極的に関わるのは構造的に難しいです。

アートが分かる人だけ来て、地元は置いてけぼりという状況になるでしょう。

 

でも、歌や踊り、演劇なら。市民のだれでも関われる。

なおかつその街に来たいと思える十分な動機になるわけです。

(小倉では市民劇団も次々に生まれて、壮玄好みのゆるい芝居がたくさん見れます。お気に入りの劇団も今度紹介します。)

 

 

街は高名なアーティストのものでもないし、アートがわかる感性の鋭い人のものでもないし、

ましてや企業のものではありません。

 

その辺に歩いているおじさんおばさん、子どもたちのものです。

彼ら一人一人がアートをしないのに、アートによる町興しが成功するはずがありません。

 

小倉はベルリンを思い出させてくれます。

 

 

僕が好きな街ベルリンはお金はないけど、学生も主婦もおじいさんも何かしらのアート活動をしてて

公園も住宅街もいたるところでコンサートや展示会が行われます。

彼らにとって、街は遊び場であり、表現の場所なんです。

そのベルリンの風を少し小倉に感じました。